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君の名は。感想
そろそろ上映が終わるらしいので、とても良いと評判の「君の名は。」見てきた。
母が地区の婦人会でとてもいいと言われたらしく、見たいと言われたからだ。
ジブリも細田守も庵野も好きだから、きっと私も「君の名は。」を見たがっているだろうと誘ってくれたらしい。据え置きゲーム機を全部Wiiとひとくくりにする母らしい発想だ。アニメ映画は全部好きだろうと。
私、新海誠苦手なんだよね……。
秒速5センチメートルも同じようにとてもいい、とても泣ける!と見せられて、まったく意味が分からなかったしまったく泣けなかった。
言の葉の庭は自分から見たいと思ったテーマで、とても好きだった。
とにかくこの通り新海誠に関しての私の反応は極端なので、感想としては、複雑な気持ちだ。ツイッターで吹き荒れた感想ほどは泣けなかった。しかし、あれだけ感想が上がっていたなかで本当の核心のネタバレが一切なかったのはすごいことだと思う。
新海誠の繊細な背景はとても好きだ。今回も圧倒的な美しさだった。
ストーリーもただの入れ替わりドタバタ劇じゃなくてよかった。きっちり理由があって、すごく作りこまれててとても好きなストーリーだった。
神木くんをはじめ、声をあてた人たちの演技も素晴らしかった。
ただ、新海誠作品はところどころ必ずもやもやするところがある。それが気になって泣けないし、集中できない。だから苦手。
なぜ入れ替わりを自覚する前に「昨日は変だったね」と言われて1日分の記憶がないことを疑問に思わないんだろう。変な夢見たと思ってるなら、自分の記憶は一昨日で止まってるわけで。
なぜ忘れる予感がしているから何度も名前を叫び、忘れないと言っているのに、文字に残してしまわないんだろう。いや、三葉は仕方ないけど瀧くんはそうすべきだっただろ。「三葉!三葉!三葉!あれ、誰だっけ」ってお前。ジブリだったら石削ってでも書きそう。それも日記のデータみたいに消えるのならそれはもうメモがない世界線ってことなんだろうけど。世界線の移動の際に記憶が飛んでも仕方ないといえば仕方ないのか。
なぜそれぞれが一駅分の半分を走ってやっと出会えるクライマックスのシーンで、冷静に歩き出して一回すれ違うんだろう。見つけた瞬間歩くのはいいよ。ゆっくり確かめるように歩くとか、足元を見ずに相手だけ見つめちゃってよろよろ歩くとか。でも明らかにお互い会うために走ったのに、なんで一回黙ってすれ違おうとするんだ。
そういうなぜっていう演出が多すぎるんだよね、この人の映画。そういうとこにもやもやしすぎる。
ストーリーはいいんだよなぁ。
これからも新海誠作品は苦手なんだよなぁって言いながら見ると思う。