永遠少年症候群

永遠少年症候群

新しい世界

 「世界」というほどのことでもないんだけど、味覚がワールドワイドになったのか何なのか……。
 裏庭にブルーベリーを植えていて、梅雨の時期からほぼ毎日のように父が嬉しそうに収穫してくるのですが、毎年のことながら辟易するほど豊作です。
 昨年までにジャムにしたり人にあげたりとなんとか頑張って処理してきたのですがそれも限界でした。しかし今年のブルーベリーは小粒で甘くて美味しかったです。
 大量のブルーベリーを洗って、時折口に放り込みながら大きな鍋に移すと、濡れたブルーベリーは小さな宝石のようにキラキラとしていました。
 真っ白な砂糖をサラサラとふるとケーキに粉砂糖で化粧をするように白くなり洗った水が砂糖を捕まえ、やがてブルーベリー同士の隙間に入っていきます。その様子はさながら山に降る雪で、創造主たる私がまんべんなく雪を降らせていきます。積もるくらいに砂糖をふりかけ、蓋をして、弱火で10分。10分で火が消えるように設定して、あとは本を読み、1冊読み終わった頃に冷めた鍋をまた10分火にかける……それを何回も繰り返すと、ジャムよりも水っぽくコンポートよりもジャムっぽいソースができました。
 出来上がったソースは、そのまま煮詰めてうんと甘くするジャム用、混ぜやすいようにそのまま小瓶に移すヨーグルト用、そして、初の試みの北欧風ステーキ用に分けました。
 ステーキ用。ソースにちょうどよい甘酸っぱさになるまでバルサミコ酢を加え、オリーブオイルを加えただけのもの。
 私は、お肉の脂身を食べるととってもムカムカするためほぼ赤身のお肉しか食べません。にんにくも、同じくムカムカするため全く食べれません。なので、私のステーキは脂身の少ないお肉にわさび醤油と決まっています。わさび醤油はさっぱりとしていて、箸で切れる分厚いお肉の美味しい脂身を溶かしながら口の中にとろけます。
 このソースはというと、甘酸っぱさがステーキ用の美味しい肉汁と絡み合い旨味を引き出していきます。
 初の試みでしたが、成功と言えるでしょう。付け合わせはなめらかなマッシュポテトなどがよさそう。

 美味しかったです。
 肉食いてー。
 あと父が黙秘権を行使していて庭のどこに生えているのか完全に秘匿されているミョウガにハマり、そうめんや餃子の薬味として食べているとめちゃくちゃ美味しいです。今まで食わず嫌いだったー。